構造に納得いかない。

うちの会社のトイレの入り口前に立ったとします。戸はノブのついた普通の戸で、一般的成人男性の顔の高さの辺りにほどほどの大きさの四角いすりガラスがはめられていて、ノブを回して引くと開きます。鍵はついていません。中に入ってすぐ左手に男性用小便器があり、右手は壁いっぱいの大きな鏡がついた洗面台になっています。前方には奥に向かって開いたままの戸があり、左手の壁を正面に見るようにして使用する大便器が一段高くなったところにあります。こちらの戸には当然鍵がついています。窓はいっさいなく、換気扇だけが回っています。
上記の描写で分かるように、小用と大用の空間が戸で仕切られていて、別々に使用することが可能です。しかし実際のところ、これらが同時に使われることに納得いきません。

例えば私が小用を足しているときに、他の誰かが大のためにトイレに入ってきたとしましょう。その誰かは、衣服が触れそうになるほど私のすぐ後ろを通って、奥の間に行くわけです。もちろん、特に振り向かなくとも視界の端で誰であるかは分かるのです。瞬間的にではありますが、極めて狭い空間の中で、私が大事なところをさらけ出した状態のところに、別の男がいるわけです。です。そしてその誰かはすぐに奥の間に姿を消すわけですが、当たり前のことながら、どこの誰がそこで何をしているかはっきりと分かるわけです。薄い壁一枚隔てたところで私と同じ方向を向いて、やはり大事なものをさらけだしているのです。もちろん公衆便所などでもそれに近い状態は起こりえますが、空間の広さと明るさがまるで違うわけで、薄暗く狭い空間の中でこのような息遣いと空気を共有することに私はとても耐えられません。誰かが大用を足している間にささっと小用だけ済ませる場合は、相手が誰かが分からない分だけ気が楽ですが、それでもやはり、あまりありがたい空間ではありません。それに万一タイミング悪く、こちらが小用を終える前に奥から出てこられたりしたら上述と同じような状況になってしまいます。
会社のトイレの構造には明らかに欠陥があると私は思っているのですが、他の男性の皆さんはこういうの平気ですか?



そういうわけで私は小用でトイレに行く時、大用が塞がっているようならば*1、別の階のトイレに行きます。もしくは大用の時に小用が塞がっているようならば*2、外で少し待っています。ですが、中に他の人がいるかどうかの見極めの一番のポイントは電気が点いているかどうかなので、たまに電気を点けっぱなしでトイレを立ち去る人がいると、トイレの外をうろうろしながら、すりガラス越しに中を覗き見る変体野郎になってしまいます。

*1:すりガラス越しに、奥の戸が開いているか閉まっているかが分かる。

*2:すりガラス越しに、中に人がいるかどうかが分かる。