好きなものは最初に食べる

 愛知万博もいよいよ閉会というわけで、この三連休は死ぬほど多くの客が集まり、なんか徹夜で並んでいるとかいうアホなニュースも聞いたような聞かなかったような。万博なんて半年くらいやってたのに、なんで最後の最後になってから行こうとする人間がこんなに多いのだろう。もうちっと早く行けば空いてるのに…。こんなことじゃ、夏休みも終わり間近になってようやく慌てて宿題を始める子供たちを叱れませんよ!!
 しかしそうは言うものの、何事も終わりや締め切り間際にならないと行動する気がしないというのも多くの人に共通する認識で。私も学生時代、レポートやレジュメは締め切り前日にならないと始めなかったなぁ。前もって始めようとすると集中力がなく、トータルで考えれば時間の無駄。やたらと現実逃避したくなり、普段しもしない掃除とか無性にしたくなったりする。だから私はその心情を利用して、一番嫌なことを締め切りより前に敢えて始めようとすることにより*1、そこから現実逃避をすることで、二番目に嫌なものとかを片付けたりしていたなぁ。
 そう言えば、社会に出るまでは何事にも区切りがあったなぁ。一学期二学期三学期とか、進級・卒業というように。ところが社会人になると、そういう類の区切りは存在しないわけで。だから何をするにも決断は先送り。物事を死ぬまで保留するわけだね。会社も5年ごとに卒業みたいなシステムにして、そこでの実績を持ってまた別の会社に就職みたいなことをず〜っと繰り返させれば、日本全体では随分と社会人が活気付くかもしれないね。ああ、ここで頑張って実績をあげておかないと、この会社を卒業した後、一流の会社に入れないぞ、みたいな。
 好きなものを最初に食べるか最後に食べるかって話なんだけど、これは結局嫌いなことを後にするか先にするかとも置き換えられるわけで、一説によると、好きなものを最初に食べる(嫌いなことを後にする)っていうのは年寄りの感覚で、好きなものを最後に食べる(嫌いなことから済ませる)ってのは若者の感覚らしい。だって年寄りは、好きなことを後に残しておくと、楽しむ前に死んでしまうかもしれないもんね。こうしてみると、若者の頃は区切りの多い生活で、大人になると区切りがない生活ってのも分かるような気がする。学校ってのは、テストが終わって夏休み、テストが終わって冬休みって感じで、嫌なことを先に済ませるシステムになってるんだよね。受験が終わったら花の大学生活とか。もしかしたらそういうシステムは大人の体には馴染まないのかもしれない。

*1:実際には始まらないのだが…。