猫の手は借りてきても役に立たないとは思うが、孫の手は役に立つかも

 この1〜2ヶ月くらいで、アトピーが異常に悪化している。もともとアトピー持ちではあったが、夏に汗をかくと背中がかゆいとか、冬は乾燥して背中がかゆいとか、洗ったりしてこすると背中がかゆいとか。まぁ、その程度のものだった。
 それが最近悪化した。背中に手が届かないので、柱の角に背中をこすりつけるとか、布団に寝転がった状態で身もだえするとか、そんな感じだった。それがいつしかかゆいところに手が届くようになっていた。身体が柔らかくなったわけではない。かゆい部分が広がってきたのだ。そしていつしかかゆみは背中全土を覆いつくし、肩・脇腹・上腕にまで広がる。ここまできて初めて目視できるようになる。…びびった。裸になって鏡の前に立ち、背中の様子を見てみる。

( ̄□ ̄;)!!


 それからしばらくして、ようやく背中の方は落ち着きを取り戻していった。まだまだかゆいし、かつて( ̄□ ̄;)!!だった部分も跡が残っているものの、手で触った限りではざらざらする程度にまで回復した。
 しかしその頃すでにアトピーの魔の手はさらに広がっていたのだった…。首・うなじ・顔・耳へとその勢力は増していく。特に被害が大きかったのが首とうなじだ。まず首は、鎖骨の上辺りから肌の色がはっきりと違う。黒っぽくくすんだ色になっている。もちろんかゆい。そしてうなじ。

…(((( ;゜Д゜)))

 ぐじゅぐじゅになった肌からは絶えず体液が滲み出している。ちり紙をそっと押し当てると、うっすらと血の混じった黄色がかった液体で濡れた。夜布団に入ると、毛布と枕が首とうなじに触れ、かゆくて満足に眠れない日々が続いた。
 ピークが少し過ぎた頃になって、ようやく土曜日に半日休めたので髪を切ってきた。襟元の髪が首やうなじに触れなくなったので随分と楽だ。ようやく夜も眠れるようになってきた。

 今では、特殊撮影のメイクのような巨大なかさぶたが両耳の後ろの方に居座っている。