そもそもが無理なのだ。

 月末月初は請求書作成の季節である。うちの会社では請求書の締めが毎月10日の昼になっていて、今月も例外ではない。
 請求書を早め早めに作れるかどうかは実はかなりのところが運任せなのだ。私の仕事の場合、担当している船一隻ごとの作成となるのだが、本船出港後からただちに作成できるわけではない。下払いというものがあるので、他社からの請求書が回ってこないと作れないのだ。
タイミングが良い場合:月の前半から中盤に仕事が集中→後半の仕事が少なめの時期に下払いの請求書が揃う→月末のうちに大部分の作成が終了→月初めに楽々終了。
タイミングが悪い場合:月の前半に仕事少なめ→暇な時でも下払いの請求書が揃わないので作成不可→月末になって仕事が忙しい時に下払いの請求書が揃う→月初めに大量に持ち越す。
 これでも私は請求書作成は早いほうだ。ほとんどの人が締め日間近に仕上げるのに対して、私は八割方の請求書を各月の2日3日頃には終わらせている。しかし、今回はタイミングが悪い場合だったので、5月になった時点でまだ四分の一しか仕上げていなかった。そして迎えるGW。私は出社しているが、本来は休みの日。もしもGWが全て休みだったと仮定すると、締め日までに残された日数は2・6・9日の三日間。しかし実際には、三連休前・二連休前の仕事の多い日に悠長に請求書を作るほど暇があるのは稀なことだ。つまり、請求書作成は実質一日で行わなくてはならない。もちろん一日中請求書に関わっているわけにはいかないので、そんなことは不可能だ。

結局、休日出勤や残業を行わずに仕事を終えることはできないということだ。

締めに間に合わないと、経理の人間から色々と言われる。ああ、そりゃあんたらはGW全てを休んでも仕事が充分に片付くだろうよ。