等価交換

 今マイブームが「鋼の錬金術師」で、漫画ごっそり買い込んで夜更かししながらウホウホと読んでおります。
 で、その中に出てくる重要なキーワードの一つが「等価交換」なわけですが…。


 最近、大手食品会社の賞味期限偽装や産地偽装が頻繁にニュースで取り上げられております。彼らは確かに悪いことをしたのですが、私個人としては、擁護はしないまでも、責める気にはなれません。食品関係に限らないのですが、今の世の中消費者が安価で高品質なものばかりを求めすぎているように思えます。しかし良いものを生産するにはコストがかかり、しかし安くしないと売れないというのが今の世の中で、企業はどのように生き残っていけばよいのでしょうか。物事は「等価交換」です。高品質なものは高価なのが当たり前で、高品質かつ安価というのがそもそも例外で、稀なのです。私が経営者であっても、安価で且つ高品質でないと売れず、しかし一所懸命働いている従業員にはきちんとお給料も出してあげたいし、頑張ってやってくれている下請け企業にも妥当な額の支払いをしたい、と思ったならば、消費者に害が生じないであろう程度の賞味期限の偽装はやってしまうでしょう。心の中では「食べ物を粗末にするのはもったいないから」という大義名分を掲げて。
 もちろんもっと悪意な偽装を行う業者もおりますし、何をどうやっても世の中から偽造がゼロになることはありえませんが、消費者が「良いものは高いのが当たり前なんだ」という意識を持って買い物をすれば、このような偽装が世の中から少しは減るかもしれません。


 上記内容とはシステムは異なっていますが、近年の出版・音楽業界にも似たような危機が迫っております。それは中古販売です。本・漫画・CDなどの中古を売りさばく一大産業が国内では確立していますが、これらの店で売られたものには印税がかからない、すなわち製作者に一切実入りがないのです。消費者側からすればモノが同じなら安く買えるほうが得だということなのでしょうが、製作者側にお金が入らないということは、いずれ商売として立ち行かなくなり、質の低下もしくは市場そのものの縮小へとつながります。裏で安価に売られている海賊版なども同様です。



 ちなみに私は「鋼の錬金術師」を17巻まで古本屋で買いました。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい………。
 18巻からは書店できちんと買い求めるので許してください…。


 ちなみに私はエロゲーも時々ダウンロード(ihou)しておりますが、これらの市場は世の中からなくなっても問題ない(と大義名分を掲げている)ので、しばらくは続くと思います*1

*1:金払ってまでやる価値は見出せないが…。