小物missing

 親の友人だか親戚だかで空港で働いている人がいて、その方から以前大量のはさみをもらったことがある。機内に刃物を持ち込むことが禁止されているので、乗客のはさみなどは手荷物として持ち込めない。もちろん目的地に到着すれば返してもらえるのだが、たかがはさみと思うのだろう、ほとんどの人は受け取らずに行ってしまうのだ。そして空港には大量のはさみがあふれるわけである。で、その大量のはさみが空港の社員に配られたのかどうか、そのあたりの細かな経緯は分からないがとにかく、おこぼれを我が家も頂戴したのだ。これで我が家は一生はさみを買わなくてもやっていけるのではと感激し、必要なときはすぐに手元に持ってこれるよう、洋間に2本・台所に2本・洗面所に2本・裁縫用具入れに1本・小物入れに2本・私の部屋に2本が配置された。
 あれから5年。我が家に現存するはさみは、台所に1本と私の部屋に1本だけである。


 我が家ではとにかく小物がすぐに失せる。小さなスプーンを何度買っても、数ヶ月もすればプリンをカレー用の大きなスプーンで食べなくてはならなくなる。箸は同じ柄のもの2本を組み合わせるのは困難である。泥棒の仕業か、あるいは神隠しか。


 最近姿を見かけないのが爪切りである。半年ほど前には2つはあったはずなのだが…。早く何とかしなくては、私の手の爪も足の爪も、そろそろ限界に近づいている*1

*1:耳かきも姿を見かけなくなってしまったが、こちらはティッシュを耳に詰めれば掃除できるので、とりあえず緊急性はない。