心の痛みにどこまで耐えられるかが問題なのだ

 6-30様のブログ(http://d.hatena.ne.jp/moomin630/20051017)になかなか興味深い社会現象(?)が。
 振られた男が振った女の悪口を言うってのはよくある話で、非常にみっともないのですが、気持ちそのものは私にも分かります。
 人はつらい目に遭ったとき、自己防衛として他人の心を傷つけることが多々あります。そこまで大げさでなくとも、逆ギレとか虚言癖などもそういうものの表れです。なぜならつらい目に遭うと当然心が傷つくわけですが、自身の心を無制限に傷つけることは通常はできません。すると自身の心を守るために心(もしくは思考)の中で、責任転嫁をしたり、逆恨みしたり、記憶の捏造が行われたりされ、それらが表面化した行動の一つが相手の悪口を言うというものです。もちろん望ましくない行動ですが、心が正常に作動しているからこその自己防衛手段であり、まぁナイフを持って襲い掛かるとかいう形で表れなかっただけでもマシなのかもしれません。ちなみに、他者を傷つけることなく自身を傷つけ続けると酷い場合は発狂・廃人・自殺・記憶喪失・鬱・感情欠落などの事態に陥ります。軽い場合でも性格が歪み、厭世的になる・嫌味たらしくなる・他人の不幸を喜ぶのような状態になります。
 しかし実際には、自身の心を限界まで傷つけ、それでどうしても耐えられなくなった結果他人を傷つけてしまうということは、あまりありません。6-30様のブログの中で話題になっている振られた男性はおそらく、自身をまだ限界まで傷つけてはおりません。心にちょっと針が刺さった程度でぎゃーぎゃー騒いでいるだけだと思われます。他人を傷つけてしまうのならば、せめて心が出血多量で死んでしまう寸前までは我慢してもらわなくては…。
 でも本当は、一度は好きになった相手の悪口を言うという行為は、自身の過去を否定することで、結局は自分をも傷つけてしまうのですけどね。
①振られて心が傷つく
②自己防衛の手段として相手の悪口を言う
③ますます自身を傷つける
④心の痛みに耐えかねて心が歪む
⑤性格が悪くなってますます女性に嫌われる
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 悪循環の永久輪廻です。よほど特別なことがない限り、一度不幸になった人は二度と幸せになれないのかもしれません。