国語教育ってなんだろう。

ここのアンテナにも登録されていますWallersteinさんのブログ(http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/)が最近の私のお気に入りで、日々更新を楽しみにしております。どうやら彼は塾講師で、ブログを見た限りでは国語を教えているようです。私が今まで一度も触れたことがなかったような国語の授業をブログ上で繰り広げてくださっておりますので、興味のある方は是非一度足を運んでみてください。受験生にはかなり役立ちますよ。
 学校で教える国語とはどうあるべきか、もしくは何を教えるべきかということを昔から私は考えてきました。(もちろん、他の科目も色々と考えてみたことはあります。)確かな答えは自分の中にもできていないのですが、漠然とした印象を述べるなら、日本という国の文化を感じ、理解することでしょうか。ほとんどの日本人は日本語を話したり聞いたりすることができます。しかしそれは相手の話している内容を理解しているだけであって、日本語とはそもそもどういう言語なのかということを理解しているわけではありません。あまり漠然としたことばかり述べても伝わりませんし、私自身の中でも明確な全体像は完成していないので、少しだけ部分的に具体的な話をします。例えば「湯」という言葉があります。英語ではhot waterで、韓国語ではテゥゴウンムル(熱い水)となります。熱い水に「湯」という完全に独立した一語が使われていることから、日本では自然界に湯(つまり温泉)が存在し、昔から人々の生活に密接な関わりがあったと分かります。こういう話を「単語」だけでなく「文法」・「慣用句」・「言い回し」・「言語表現」・「言語理論」まで広げていくことで、日本人のあるいは日本の歴史・風土・文化を自然にかつ強く感じることができるようになるのではないかと考えます。
 ただ、国が目指している国語教育と私の考えとは恐らく相容れないでしょう。だって、私が求めているのは結局は「国語*1」教育でなく、「日本語*2」教育ですから。

*1:国が定めた言葉つまりは共通語のことと私は解釈しております。標準語という言葉は使いたくありません。なぜなら、それを話さないもしくは話せない人が異常であるかのような印象を与える表現方法だからです。

*2:日本の風土で生まれた全ての言葉と私は解釈しています。当然方言も含まれます。しかし日本語化している外来語や一時的に流行しただけの言葉などとの線引きが非常に難しい。